自分の歯を極力残したい・・・誰もがそう思うでしょう。
ご自身の歯を残すために様々な治療方法によって歯を救うことを最優先しますが、状況次第では、歯を抜かなければいけないこともあります。
歯が抜けてしまった治療方法として、インプラントや入れ歯や、ブリッジなどの歯を補う処置を行います。これらの治療方法のほかにも条件がそろっていれば「歯を移植する」という選択肢を提案できる場合があります。
自家歯牙移植
自家歯牙移植
Autologous
Dental Transplant
自分の歯を極力残したい・・・誰もがそう思うでしょう。
ご自身の歯を残すために様々な治療方法によって歯を救うことを最優先しますが、状況次第では、歯を抜かなければいけないこともあります。
歯が抜けてしまった治療方法として、インプラントや入れ歯や、ブリッジなどの歯を補う処置を行います。これらの治療方法のほかにも条件がそろっていれば「歯を移植する」という選択肢を提案できる場合があります。
「移植」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?心臓移植や腎臓移植、角膜移植など、医科で行われるものを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実は、歯科にも同じような移植という治療があります。名前を「自家歯牙移植(じかしがいしょく)」といい、何らかの原因で歯を抜かなかなければいけなくなった場合、お口の中で、噛み合わせに機能していない歯を移植する治療法です。
自家歯牙移植とは、親知らずなどの噛み合わせに関与していない歯を抜けてしまった箇所へ移植する治療方法です。
もともと自分の歯であるため、状態がよければ10年、20年と長期にわたって自分の歯を使い続けることができます。
年齢・ 性別 |
20代男性 |
---|---|
主訴 | 右下奥歯の痛み |
治療箇所 | 7番根管治療 |
治療方法 | 移植 |
費用 | 保険適用内(1万くらい) |
治療期間 | 3ヶ月 |
その治療によるリスク・ 副作用 |
親知らずの移植は保険が効く |
年齢 | 20代前半(女性) |
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治療箇所 | 右下奥歯(6,7番) |
治療方法 | 初診時のレントゲン検査で右下に親知らずがあることがわかりました。 虫歯となっている歯を抜歯し、その隣の奥歯をそこへ移植。 その後、親知らずが綺麗に生えてくるか経過観察を行い、 結果、親知らずが綺麗に生えてきました。 |
費用 | 55,000円(税込) ※保険適用外の移植は55,000円(税込) |
治療期間 | 3ヶ月 |
歯の移植(再植/自家歯牙移植)は、ただ歯を埋め込めばいいというわけではありません。
「歯の移植が成功した状態」とは、どんな状態なのでしょう。成功の基準には大きく2つのポイントがあります。
歯根膜が再生能力を発揮することは非常に重要です。歯根膜の細胞が足りない場合、骨と歯がうまく結合できず、不自然にくっついて(癒着)しまいます。あごの骨が歯根を異物と認識して体から排除しようとしてしまいます。そして、ゆっくりと歯根を溶かしていってしまうのです。まるで乳歯が抜けるようなイメージで、提供歯(ドナー歯)が抜けてしまいます。
歯の移植が適応となる場合に大前提として、抜歯の前に歯科治療で最大限の努力を払っていることが肝心です。虫歯や歯周病、歯が折れてしまったなどで、治療の努力をしたにもかかわらず歯を抜かないといけない状態やすでに歯を失くしてしまった場合に歯の移植(自家歯牙移植)が選択肢の一つになります。
その上で以下の条件を満たしている場合は、歯の移植(自家歯牙移植)の治療が適応されます。
※歯を抜かなければならないとなった場合でも、お口の中に親知らずなどが存在していれば歯の移植(自家歯牙移植)が可能なことがあります。歯の移植(自家歯牙移植)にはその他にもさまざまな条件がありますので、どうぞお気軽にご相談ください。
自家歯牙移植は保険適用の治療方法です。
ご自身の歯を長く残すための治療方法として、自家歯牙移植のほかに意図的再植という治療方法もあります。
意図的再植は簡単にいうと、一旦歯を抜いて元の場所に植え直す治療のことです。ケースとしては、根管治療では治らなかった場合や歯が垂直に割れてしまっているときに用いられます。
問題となる歯を一度戦略的に抜いてからお口の外で処置を行った後に元の場所に戻すことによってご自身の歯で延命を図ることができる大切な歯を保存する治療法です。