歯科のせん断応力とは?
ブリッジ治療には、さまざまな力が加わります。その力の中でも「せん断応力」はブリッジ治療を長持ちさせることの障害となります。
歯科ブリッジ治療におけるせん断応力とは、咀嚼や噛み合わせの際にブリッジにかかる力が平行方向に働き、接続部分や支台歯に対して滑らせるような方向に加わる力です。
具体的には、以下のような状況でせん断応力が発生します。
食べ物を噛む際の側方の力
ブリッジに対して斜め方向からの圧力
せん断応力が高まると、ブリッジの接続部分(セメントや接着剤)に負担がかかり、ブリッジが外れるリスクが増します。また、支台歯に過度の力がかかると、歯根や歯周組織にダメージを与える可能性もあります。
ブリッジの設計や材料の選定、正確な装着技術により、せん断応力を適切に管理し、ブリッジの耐久性と機能性を維持することが重要です。
せん断応力が長期的に働くことで受ける影響とは?
ブリッジとブリッジを支えている歯を接着させているセメント(接着剤)に対して、せん断応力は常に掛かっています。
これが、長期的に掛かることによって、接着部が劣化することは避けられません。
劣化した部位から細菌が入り込んでしまい、むし歯リスクが高まりますが、物理的に避けることができませんので、治療の予後は悪くなってしまいます。